渥堆とは、晒青された茶葉を湿らせた室内に積み上げて行われる発酵工程です。この工程では、茶葉に付着した微生物によって化学変化が起き、茶葉の風味や香りに大きな変化をもたらします。
渥堆のプロセス
- 晒青後の茶葉を湿らせる:晒青された茶葉に水を霧吹きなどで湿らせます。
- 茶葉を積み上げる:湿らせた茶葉を室内に積み上げます。積み上げる高さは、茶葉の種類や発酵時間を調整するために異なります。
- 温度と湿度を管理する:渥堆室内は、温度を25~30℃、葉の味は、まろやかで甘みが増します。また、発酵時間が長いほど、コクが増します。
- ポリフェノールの変化:渥堆によって、茶葉中のポリフェノールが酸化されて、カテキンなどの新しい抗酸化物質が生成されます。
- 高温渥堆:温度を30℃以上に保ち、発酵時間を短縮します。
- 低温渥堆:温度を25~30℃に保ち、発酵時間を長くします。
渥堆の種類
渥堆には、主に以下の2種類があります。
高温渥堆では、微生物の活動が活発になり、発酵が早く進みます。一方、低温渥堆では、微生物の活動が抑制され、発酵がゆっくりと進みます。そのため、高温渥堆では軽い発酵による爽やかな風味の茶葉が、低温渥堆では深い発酵による濃厚な風味の茶葉が得られます。
渥堆は、茶葉に独特の風味や香りを придаえる重要な発酵工程です。温度や湿度、発酵時間を管理することで、さまざまな風味が茶葉に与えられます。渥堆によって作られた茶葉は、世界中で愛飲されており、その独特の風味と健康効果が評価されています。